設計事例

一本松S病院S棟新築工事

病院

【所在地】福岡県田川市
【用途】病院(精神科)
【施工年】2009年9月
【敷地面積】15562.09m2
【延床面積】8382.19m2
【階数】地上5階
【詳細】地元では有名な精神病院の一部建て替え工事です。
既存の病院を運営しながら、近接して建てるので、仮設計画から綿密な打ち合わせ、施工計画が練られました。
1階は待合ホール、事務室、診察室、各検査室が配置され、2階~5階に病室が設置されています。
各階は急性期支援、急性期治療、認知症治療、一般内科と分けられており、それぞれのフロアーに看護ステーション・診察室、カンファレンス室が設けられています。

特に食堂や機能回復訓練室にはベトナムから輸入したカリンの木で床を仕上げ、気持ちが落ち着くような色調で仕上げました。
また、各階にテーマカラーを決め、そのテーマにそって各階のカラーコーディネートをまとめています。
浴室には気分を落ち着かせるヒーリング効果を高める為、青森から取り寄せたヒバ材を壁面に縦張りしています。

また、保護室とスタッフの観察室を仕切る縦格子は何度も吟味され、手で握り難い直径100mmの丸パイプを使用しました。
屋上には、簡単な水耕栽培の設備がありますが、この水は浄化槽や雨水の水を再利用することで得ています。
外観デザインには今までの閉鎖的な、病人が閉じ込められた箱というイメージを払拭することが求められました。
そこで、地域に開放され、親しみやすい、愛される施設になるようデザインしました。

なお、道路向かいの生鮮食品スーパーの設計もさせていただきましたが、おかげさまでこの病院前は以前とは見違えるほど明るく快適な空間へと変貌を遂げました。
これから、この街の核となって地域に根付き、もっと愛される病院となるようにと願っています。